世界中で活躍するドルを学ぶ

アメリカ合衆国の通貨であり、基軸通貨としても知られている「ドル」ですが、実はオーストラリアや香港など20ヶ国以上の国で自国通貨として使われているなど、世界中で活躍しています。

世界中で活躍するドルを学ぶ

「有事のドル買い」とは

「有事のドル買い」とは、戦争など国際的に緊張が高まってきた場合(有事)には、為替相場がどんな動きをするのかわからないので、そんな時は基軸通貨であり、安定性や信用がある米ドルを資産として買っておけばとりあえずは安心、という経験に基づいた対応策です。
アメリカは2度の大戦で経済大国になり、世界の経済の主導権を握ってきました。基軸通貨として認められるには、経済力と軍事力が世界でもトップクラスで、国の政情が安定していて通貨の価値も安定している、信用力が大きく各国通貨の価値基準となる基準通貨である、国際金融市場が発展している、などの条件がそろっていなければなりません。そして基軸通貨として認められるとその取引高は世界で最大になり、世界中に流通します。そのため、国際情勢が不安定な時など最後はドルに頼ることになる、という事です。
歴史的にはイギリスのポンドが長い間基軸通貨と呼ばれてきました。しかしイギリスは第一次世界大戦で経済が疲弊し、逆にアメリカは戦争特需で大きく儲けて経済が急成長しました。それ以降米ドルは、現在も基軸通貨としての地位を保持しています。
しかし2001年9月11日の「アメリカ同時多発テロ」によって、今後もアメリカ自体がテロの標的にされることが懸念され、ドルの信頼性も揺らいだのです。2003年のイラク空爆の時は逆に「有事のドル売り」となったのです。米国がシリアなどの内戦に軍事介入した場合など、アメリカの経済が悪化することも懸念されています。最近ではスイス・フランが買われる「有事のスイス買い」も出てきているといいます。