ユーロを一から学ぼう

ヨーロッパの地域統合体EUと欧州統一通貨であるユーロについての基礎知識。

ユーロを一から学ぼう

ユーロ誕生

欧州統一通貨であるユーロが誕生する前には、準備段階としてエキュー(ECU)という通貨単位がありました。エキューは欧州通貨単位(EMS)の計算単位のことです。欧州通貨統合の準備として1979年に創設され、加盟している国の中央銀行間での決済通貨でもありました。1999年には欧州通貨統合が実施され、エキューは統一通貨ユーロ(EUR)へと移行しました。
昔からドイツとフランスは、国境の石炭・鉄鋼の採掘を巡っての紛争が絶えなかったのです。これを「欧州石炭・鉄鋼共同体」という超国家的共同体を発足させて管理する、という提案がなされ、長い対立に終止符を打とうとしました。さらに経済や原子力などの共同体も統合して1967年に欧州経済共同体(EC)が誕生したのです。ドイツ、フランス、オランダなどの6ヶ国でスタートしましたが、その後新たに、デンマークやイギリス、ギリシャなどが加盟し、1986年までに12ヶ国に拡大しました。
1990年にはフランスのミッテラン大統領とドイツのコール首相が、通貨統合だけでなく政治統合までを含めた共同提案を行いました。そして1993年には通貨統合とその基準の他、政治分野の統合、司法の協力などを決めたマーストリヒト条約が調印されました。これに伴って欧州共同体(EC)は改称され、欧州連合(EU)が発足しました。1999年には欧州通貨統合が実施され、民族や文化を超えて各国共通の統一通貨であるユーロが誕生しました。その後準備期間を経て、2002年1月1日にはEU12ヶ国が自国の通貨を新しい単一通貨に切り替えました。ユーロが市中に流通し始めたのです。
マルクやフランなど、ヨーロッパ各国が長い間自国で使ってきた通貨を廃止し、EUの加盟国内で使う通貨を新たな一つの通貨に統一してしまうという試みは、「歴史的な大実験」といわれました。2014年1月現在、EU全ての加盟国がユーロを導入しているわけではなく、そのうちのラトビアが18番目のユーロ導入国となりました。